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2014/09/17(水) 19:30~ NHKクローズアップ現代「どう活用?オープンデータ」まとめと感想

2014/09/17(水) 19:30~
NHKクローズアップ現代
「どう活用?オープンデータ」
http://www.nhk.or.jp/gendai-blog/100/197412.html

の放送がありました。

見逃した方もおられるかもしれないので、
内容のまとめと感想を少し。。

まとめ
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最初に事例紹介がありました。

事例1
日本
介護事業所情報提供サービス

厚生労働省の介護事業所データ(住所等)に
独自に180もの項目(空き情報等)を追加して、市内の介護事業所に最新の空き情報を更新してもらうようにした。
その結果、
空きがある介護事業所がすぐにさがせるようになった。

介護ITベンチャー企業社長 鹿野佑介さんのコメント
「行政と民間の情報を足し合わせると理想的な情報となり、現場の課題解決ができる情報に変わる。」

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事例2
アメリカ
最初にオバマのオープンデータ政策の紹介。
そして、
シカゴ警察では、いつ、どこで、どんな犯罪があったのかを公開している。
このデータを基にITベンチャー企業では、どこで犯罪が起こるのかを予測するサービスを開発した。
過去のデータにより、犯罪が起こる場所と種類がわかる。
さらに日々起きている最新の犯罪データを独自に入力することで、150m四方の中でその日に発生する可能性の高い犯罪をピンポイントで知らせることができる。
全米だけでなく、南米の警察がパトロールにこのサービスを利用するようになった。

犯罪予測システム会社CEO ラリーサミュエルズさんコメント
「毎年、300から400%の成長と遂げている
その成功のためにも、オープンデータは必要不可欠なものです。」

このサービスで効率よくパトロールできるようになり、20%治安がよくなったとのこと。

アルハンブラ市警察のコメント
「犯罪の起こりやすい地域で、警察官の姿を見せることで犯罪抑止効果がある」

それ以外にも、農務省と国立気象局の持つ過去60年のデータから、天候のリスクを予想した農家向け保険の開発など、アメリカではオープンデータによる500以上のビジネスが生まれている。

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国谷さん質問
オープンデータのどこに注目しているか?

庄司氏コメント
データとデータを組み合わせて知恵で新しいビジネスを生み出すというような
データに基づいた、新しいビジネスに注目している。
農家向け保険などは、農家の立場に立った新しいサービスである。


国谷さん質問
日本発の事例は?

庄司氏コメント
5371アプリ事例を紹介 日本のいろんな地域に広がっている。

国谷さん質問
オープンデータの一番の意味は?

庄司氏コメント
データを使って、個人のことを深く知るようなアプローチもあるが、
社会に関するいろいろなデータを使っていくことで、
個人を取り囲む環境について、より詳しく知ることができるようになる。
そういうアプローチもある。
個人が自分の周囲の環境をよく理解することで、自分にあったサービスを選ぶとか、自分らしい行動をとる、とか
市民とか、消費者として、個人の意思決定を支援することができるようになる。
というようなデータの使い方ができるようになる
のではないかと思う。


国谷さん質問
日本でのオープンデータの機運は?

庄司氏コメント
インターナショナルオープンデータデイの開催地が世界の中で2番めに多い
また、SpendingMoneyの構築は世界で1番に多い
民間の側でチャレンジしようという機運は高まっている。


国谷さん質問
行政側の取り組みにおける課題は?

庄司氏コメント
オープンという言葉に対する認識を変えていく必要がある
データを見せるから、自由に2次利用ができるものの公開へ
データは公共財であるという認識への意識改革が必要


国谷さん質問
使いやすい形でデータは出されているのか?

庄司氏コメント
自治体ごとにバラバラなデータ形式で公開されているのが実情である。
データ形式を統一することで全国規模でのサービスが可能になるので、
データの形式を揃えていくことが必要。

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後半はオープンデータの課題について
課題
1.Mosic効果の課題
アメリカの不動産ビジネスへのオープンデータ利用について
アメリカでは、地域の所得水準、学歴、学力レベルなどが公開されている
オープンデータによって、地域の生活水準が明確になり、不動産に付加価値が付く。
さらには、オープンデータと独自入手したデータとの組み合わせによるサービスもある。
アメリカでは、複数データの組み合わせにより個人が特定されるMosic効果が問題視されている。

ニューヨーク大学ジョエル・グリンさんコメント
データ公開に際しては、複数データの組み合わせにより個人が特定されることのないようにすべき


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日本
会津若松市ではオープンデータを進めているが、
会津若松市のメッシュの人口分布図の公開に際して、公開するメッシュを小さくすることで、例えば、人口の少ないメッシュで1世帯などの結果を公開をした場合に個人が特定されるのではないか?
という懸念から、どの空間単位で公開すべきかについて困っているという事例紹介がある。

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国谷さんコメント
「いろんな情報が積み重なっていくと、いつの間にかプライバシーが明らかになってしまうというのは、ちょっとこわいですねー」

庄司氏コメント
オープンデータは基本的には個人を特定するような情報ではない、公開可能な情報を活用していこうというものなんですが、、、、
隣接した領域で統計データの目を細かくしていくことで、そういったリスクがあるということはあるかと思う。
アメリカの事例のようにオープンデータではないところから、独自に入手したデータを掛け合わせることにより、いろんなことをしていくことには、注意が必要かと思う。
完全に匿名性を保つことは難しいことを前提として、個人情報を扱う人たちはどういった振る舞いをするべきなのか、何をしてはいけないのかということを考えたり、もし問題が生じた時には誰がそれを守るのかというような仕組みを作っていくという個人情報保護、パーソナルデータの議論が必要となる。
国の方で、そのルールづくりが進んでおり、個人情報保護、パーソナルデータ保護について注意を払っていく必要がある。


国谷さん質問
今後、オープンデータを推進していくために
民間の側に必要なことはなにか?

庄司氏コメント
創意工夫を凝らしていくこと、ニーズを発信していくこと


国谷さん質問
行政の側に必要なことはなにか?

庄司氏コメント
安心して使っていくためのルールづくり、ブレーキを作っていくこと
同時にアクセルを踏んでいくことも大事、公共財を使おうということにマインドを変えていくこと、
官民のコミュニケーションを深めて、どういうデータが必要なのか、
どういう使い方をしていくのかということの理解を深めていくことが必要

番組終了
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感想としては、
一応、オープンデータの取り組みを紹介しつつも、
課題として「オープンデータの進展は、個人情報の特定につながるものである!」
というまとめ方にして、
ともかく、デジタルデータとかビッグデータとかオープンデータとか、
「よくわからないが、「**データ」なるものは、私達の個人情報が筒抜けになってしまう怖いものだ!」
というような、お決まりの落とし所で、番組をまとめたいような制作側の意図を感じました。


前半の
オープンデータ事例として紹介されている
介護事業所情報提供サービスも、
オープンデータを使っているのは介護事業所の名前と住所くらいで、
むしろ、意味があるのは、企業側で作成した180項目のデータ、
特にそれぞれの介護事業所にデータ入力してもらう空き情報データであり、
あんまり、オープンデータとデータを組み合わせたことにより、新たに便利なサービスが生まれた!
という成功事例とはいえないのではないかと思いました。
(まあ、そりゃ、基本的な介護事業所の名簿はオープンデータで作れたのかもしれませんが、データの組み合わせによる、新しいビジネスという感じではないかも。。。)


後半で課題??とされている
Mosic効果として指摘している、デジタル的な情報統合のことは、
インターネットのようなネットワーク上に流通するようになったデジタル情報の問題であって、
別にオープンデータの問題ではないのでは。。と思いますし、

また、会津若松市のメッシュでの統計情報公開の方法なども、
国勢調査結果などでは、数値が少なくて個人、世帯が特定されるような数値結果の場合は、秘匿情報として他地域と合算して公開する方法などがすでにありますので、そのあたりを参考にすればよいと思いますが、
あえてオープンデータで個人が特定されてしまうような作り方になっています。


制作者側も相変わらず、ビッグデータやオープンデータをごちゃ混ぜにしており、よくわかっていないまま、作っているという印象です。
(もし、わかっていながら、このような作り方にしたのなら、むしろ意図的ですが、、)


番組を何度も見直して、内容を書き起こしていると、
庄司先生が、
「オープンデータは基本的には個人を特定するような情報ではない、公開可能な情報を活用していこうというものなんですが、、、、」
「データを使って、個人のことを深く知るようなアプローチもあるが、社会に関するいろいろなデータを使っていくことで、
個人を取り囲む環境について、より詳しく知ることができるようになる。そういうアプローチもある。」
とコメントしておられるところなどは、精一杯のご主張をされていたのかなと感じました。


自分が興味を持って、ある程度、内容や議論されていること、課題がわかっている分野のことが、
一般メディアでどのように伝えられるのか?ということが、今回の放送事例でよくわかりました。
日々、一般メディアの情報をなんとなく正しいものとして受け取っていますが、
自分が深く知らない分野のほとんどは、このような制作者側の論理で伝えられているんでしょうね。。。
気をつけなきゃ。。


ともかくも、視聴率の高い??クローズアップ現代で、一般の方にオープンデータというものを伝える(若干違うようにも思いますが。。。)、貴重な機会ではなかったかと思います。
庄司先生、お疲れ様でした。



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9/22現在、番組の内容を読むことができる「放送まるごとチェック」がアップされています。
一部を動画でご覧いただくこともできます。ご確認ください。
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3552_all.html#
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